残された命 3.11
10年前の 3月11日。大地が揺れ大海が荒れ狂い大空が吹き荒れた大震災。国が、都市が、村が、多くの人が、そして多くの動物たちが大混乱に陥った。
あの東日本大震災から10年が経過した。 当時、畜犬登録されている犬だけの 死亡確認が青森県で31頭、岩手県で602 頭、福島県では約2,500 頭が死亡。 青森は家屋倒壊で、岩手は津波で、そして福島原発10キロ圏内では「無人の家で繋がれたまま死亡」餓死によるものが ほとんどだった。
当時、相馬郡、飯舘村は 比較的原発から離れた場所でありながら放射能濃度が高く当時の犬や猫たちは 村民全員が避難した無人化した村に取り残され、その状況は過酷を極める ものであった。 そして 多くの人々の想いと努力によって復興は確実に進んだ。 人は勇気で立ち直り動物は、その命を維持させることだけを願い続けた。 被災地飯舘村動物保護施設「福光の家」では、そんな被災動物たちとしっかり寄り添ったが 避けられない病気、老衰とも闘い多くの犬が 虹の橋を渡って逝った。
しかし、まだ13頭の被災犬が 寄り添い暮らしている。 その中の1頭「被災犬 かーこ」10年を経て 永眠 。 10年前 東日本大震災で 被災したビーグルの かーこが 先月下旬にお星さまになった。 被災した3年後の2014年の冬。 今度は 大雪災害にまで 見舞われ 兄犬が倒壊した 瓦礫に押しつぶされ(写真ラスト)無念の遺体を 晒していた すぐ傍で かーこは6匹の可愛い赤ちゃんを産んだ。 その情景は、あまりに健気で、あまりに悲惨なものであった。 そして親子は東京の優しいTさんに 引き取られそれぞれの子供たちは優しい家族に迎えられかーこは、その大役を果たし 無事平穏幸せに 暮らしていた。
しかし眼球に癌を発症。 大地震災害も大雪災害にも 耐え忍んだかーこだったが自身病に勝つことなくその壮絶な生涯を終えた。 福島飯舘村から保護され苦楽を共にしたヒカルが 一年前に 亡くなり今頃は 二人で災害のない空の上で元気に遊んでいることだろう。 東日本大震災で天国へ召された3133頭の犬達とヒカル、かーこへスーパードッグフードジビエ贈ります。
黙祷。 てん 市岡