ルビーの腹時計
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Caroline & Ruby in Suzu
初めまして、能登半島の先端にある珠洲市に住んでいる渡邊キャロラインです。
アメリカの大学で日本文学を専攻して、縁があって、卒業直後1987年に珠洲に移住しました。愛犬ルビー(本名ルバーブ)と過疎化が進んでいる能登の里山に暮らしています。
有機家庭菜園、養鶏、養蜂、薪作り、陶芸などは私達の日常生活を豊かし田舎暮らしを満喫しています。ルビーが4代目の愛犬として2020年の秋に家族に加わりました5歳のダルメシアンです。
これから能登での私達の生活や思いを綴ります。どうぞ宜しくお願いします。

地震直後のルビーの住まい。
元々そんなに規則正しい生活を送っていた訳ではないですが2024年元旦の能登地震以来はルビーとの生活リズムが狂ったのは事実です。ルビーの朝晩のご飯の時間はそれなりに守る事はできましたが避難状況により食べる場所が今までのように一定ではなかった。避難所にはルビーが入れなかったので最初の半月ほどは車の中で食べる事が多かった。家のストッカーに入っていたルビー用の猪肉は停電でいつまで持つか気になったが幸い夏ではなかった。蛇口からは水は出なかったが家の周りには水路の水がいっぱい流れていて、雪も積もっていましたので作業場にあったストーブでルビーのご飯が作れました。1月前半は夕方暗くなる頃に隣のお婆ちゃんを乗せて避難所(旧上黒丸小学校)へ行き、朝明るくなったら、隣のお婆ちゃんと一緒にそれぞれの家に戻るパターンになりました。その内ガソリンが買えるようになって、街まで行けば電波もあって、家族や友人と連絡をとる事ができました。隣の能登町に住んでいた友達の家には被害がほとんどなくて、断水はしていましたが電気がありました。その友達も動物が大好きな方で、家の横にある離れをルビーと一緒にどうぞ使って下さいと気前よく言って下さいました。

避難先の初日は机の下でやっと落ち着いて寝ました。
自宅に鶏と猫達が居たのでほとんど毎日能登町から家までの片道30kmを通う事になりましたがルビーの朝晩のご飯はその時から避難先の部屋で落ち着いて食べれるようになりました。しかしルビーの日常には朝ご飯と晩ご飯の他に回数多くオヤツをもらえるように心がけています。朝起きたら私は先ずコーヒーを淹れます。ルビーがコーヒーマシンの音を聞くとオヤツがもらえるのは当たり前のことです。それからお散歩に出かけます。ほとんど放し飼いでの散歩なので、車が現れたら私の足元まで走って座ったらご褒美が貰える。お散歩の後に朝ごはんを食べてしばらく休みます。午後にはまた決まりのおやつの時間があります、3時にはミルクボーンが当たる。私は畑仕事しているとわざわざ3時に家に戻ってルビーにオヤツをあげる事はしないですがここ数ヶ月家の工事で職人さんが来て頂くことが多くて、3時の一服を忘れないように心がけています。しかし私が忘れようとしても、ルビーがちゃんと知らせてくれます。彼女の腹時計が頼りになる。

地震直後ルビー用の猪肉を炊いている