チャチャ日記19 犬友達
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チャチャのお陰で何人かの犬友ができた。
犬友と言っても犬同士の友達という意味じゃない。犬同士が仲良くなったお陰で飼い主同志が友達になった関係のことだ。
最近の若者たちは友達づくりが下手だという。
部屋の中で一人でゲームばかりしているから生の人間とのコミニュケーションがうまくできないのじゃないだろうか。
出会いがないから結婚ができないと若者は言うがそれは言い訳だ。
僕らの時代に比べれば出会うためのツールはいくらでもあるじゃないか。
公衆電話から彼女に電話を掛けながら、お父さんや兄貴が出たらどうしようとビクビクした経験など今の若者にはないだろう。
スマホがあれば好きな人と直接繋がれる時代。メールやラインを使えば夜中にだってメッセージを伝えることができる。
異性と出会えるチャンスはとても多いと僕は思うのだ。
それでも「出会いがない。」と言う人たちは、出会いがあっても最初の一歩が踏み出せないからだろう。どうやって話し掛けたらいいのか、どうやって仲良くなったらいいのかを躊躇ってしまう。
そんな人たちに僕は犬を飼うことをお勧めしたい。
犬には見栄も外聞も遠慮もない。
当然、犬見尻なんてしない。
道端で会った途端に尻尾を振ってにじり寄りお互いに臭いを嗅ぎ合う。そして気にいればじゃれ合ったりする。
そんな状態になったら飼い主は会話するしかなくなる。
「すいませんね。」「ヤンチャなんで。」などと謝りながら「なんていう犬種なんですか?」「お名前は?」「何歳なの?」などと話し出すのだ。
そして数回会っているうちに「相変わらず暑いですね?」「どの辺りにお住まいですか?」などという雑談ができるようになり、数カ月経つと「3丁目に最近できたイタリアンは美味しいですよ。」とか「夏場は軽井沢に行ってるので遊びに来てください。」などという関係に発展したりする。
僕でさえチャチャを飼ってから、近所の見知らぬおばさんや若い女性と会話する機会が多くなった。あまりに愛想が良くなった僕に妻もビックリだ。
僕がよく散歩する国立競技場の回りでも犬連れ同志が立ち止まって会話をしているシーンをよく見かける。
その中には70過ぎのおじいさんと30代と思えるOL女子や50代後半の頭が禿げたサラリーマンと20代の女子大生なんて組み合わせだってある。
普通に暮らしていたらそんな男女が親しく会話するなんてありえないだろう。
しかし、犬連れならありえるのだ。
そして、一緒にディナーを楽しむ友達へと発展していった人たちもいる。
年齢層が近い男女ならさらに親しくなれる可能性は高い。
だから見栄も外聞もなくすぐに友達になってしまう犬の行動を見習おう!
ただし、犬のように会った途端いきなり相手の匂いを嗅いだりしたら嫌われるので要注意だ!
