「社会課題をテーマに触れる機会を産官学の連携で継続していきたい。」:大阪経済大学黒正様より、森海ツアーのご感想をいただきました。
6月森海ツアーにご参加いただた
大阪経済大学黒正様にご感想をただきました!ありがとうございます!
それぞれの場所について、冷静に状況を捉えて頂きました。
「社会課題をテーマに触れる機会を産官学の連携で継続していきたい。」とのメッセージもいただき
今企業の方々や、行政の方々にもご参加いただいているこのツアーを学生向けにも行う事ができたらと思いました!
以下、黒正様のご感想です。
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① 平尾山 パラダ <鹿のインパクトが少ない森>で感じたこと
関西に在住する私は、人工林となる杉の山が一般的であり、平尾山のような自然林においては針葉樹や広葉樹のバランスがとれている自然が珍しく感じた。ニホンジカのインパクトが少ない事もあり生態系のバランスも維持され、低層や中層樹木もイキイキと育っており豊かさを感じた。
② 小諸市解体施設で学んだこと
現場目線の熱意と専門的な知識を持った職員のリーダーシップで事業が進み、それを取り巻く行政の意思決定と外部業者等の連携もよく、マネジメントシステムが稼働していると感じた。ジビエの今後の在り方と流通の仕組みを深く学びたいと思った。
③ 望月高原牧場 <ニホンジカのインパクトが強い森> で学んだこと
放置牧場が鹿の体力を高め、越冬し、バンビを生む循環を手伝っている事を聞いていたが、事実、現地では牧場の立ち入りを阻止する防護柵(有刺鉄線)を潜り抜けている事、完全防止策が困難であることを理解できた。課題・対策の規模が大きいため立場と役割が異なる官と民の連携が必要だと思った。
④ 春日鹿角渓谷で感じたこと
山の斜面が鹿の通りにより崩れている現場を見る事で他人事では無いと思った。自宅の近隣でも、事実、年々鹿の目撃回数が増えており、気付かないところで環境破壊が拡大していて、土砂災害に巻き込まれる可能性を感じ危機感をもった。
⑤ 神津牧場 ナイトツアーで気づいたこと
人間慣れをしていること
人慣れしているシカは、益々、生息域を拡大していると思った。
⑥ 北ドブ湿原(12日)で学んだこと
自然豊かな原生林において、人間は生態系の一つとして生かされていると実感し、人間が人間らしくイキイキできるエネルギーをもらっていると思った。また山の神信仰については、日本の文化であり伝統である神道の世界観につながっているとイメージができ、自然と共に生きてきた生態系のルールであると考えることができた。
⑦ 全体を通しての気づき・感じた課題・自分にできるアクションなど
2022年4月から高校公民科の新科目「公共」の授業が始まった。SDGsなど社会的に注目される問題を通じて、自分の考えをまとめ、授業で話し合い、社会の一員としての役割を果たす存在であることを促す内容が強調されている。大学でも高大社接続において、このような社会課題をテーマに触れる機会を産官学の連携で継続していきたい。