【夢旅 038】ぽんずの夏休み日記①

白黒つけようじゃないか

◉8月1日(火)
7月が終わってきょうから8月。今年も残り5ヶ月というとなんだか気分は秋冬になるんだけど、暑い…。フツーじゃなく暑い。
と思っていたら、突然の土砂降り。ゲリラ雷雨。あのピカッって光ってダーンとかドーンとか鳴る「カミナリ」ってやつさ、あれ怖いねぇ。なんなん、あれ? カミナリが鳴ると、ねぎま先輩とふたりで逃げるんだけど、どこに逃げてもダーンとかドーンが追いかけてくるんだよ。マジやめてほしい。でも、きょうはカミナリのあとめっちゃ涼しくなって布団の上で気持ちよく寝られたから、昼間のダーンドーンはカンベンしちゃう。

◉8月2日(水)
久しぶりにエアコンをつけないで寝る。早朝まではとても快適に寝られたんだけど、ガビチョウが「キョウモアツクナルヨ、テカ、モウスゴイスゴイアツイヨ。アンタタチハヤクオキタホウガミノタメヨ。ソシナイトネッチューショーチョーヤバイヨ」なんて騒ぎ出した。確かにもう暑い。どのくらい暑いかというと、あまりの暑さにホーリーが布団をベッドの下に蹴り落とし、足元で気持ちよく寝ていたボクも巻き添えを食う。というくらいに暑い。いくら暑いからと言って、猫を蹴り落とすのだけは、ぜひともやめてもらいたい。なんの前触れもなくいきなりドンッと突き落とされるのでものすごく驚く。カミナリよりもタチが悪いと思う。

◉8月3日(木)
困ったことに、きょうもめっちゃ暑い。そんな中、何を思ったか、近所の公園に行く。影が濃く、日向を歩いた日にゃー、あなた、肉球が焼けますよ。砂浜でアチアチアッチ〜言いながら波打ち際までピョンピョン飛び跳ねるでしょ、ああなる。そういえば災害級の暑さだってホーリーが言ってたっけ。確かに死ぬほど暑い。そんな時になんだって公園なんかに来たのかわからない。が、大雨が降って降水になりそうな時に川を見に行く人の気持ちは少し分かった気がする。
公園の亀は、頭からジャブジャブ水を浴びてとても涼しそうだった。ただ、子亀がものすごい量のオシッコをものすごい勢いで親亀に浴びせかけてるようにしか見えないのが残念だ。

 

◉8月4日(金)
何度も言うけど、暑い。きょうは秘密基地でおとなしく昼寝。ホーリーがそっと、秘密基地の上にキンキンに冷えた保冷剤を置いてくれた。けっこう優しいな、と感心する。
てゆーかぁー、基地の場所知られてたらぜんぜん「秘密」じゃねーし。そもそも、保冷剤じゃなくてエアコン入れろって話だし。

◉8月5日(土)
ねぎま先輩をまじまじと見た。白黒だった。ボクには茶やグレーが入っているけど、先輩は白と黒だけ。混じりっけなし。最強のコントラスト。先輩の白と黒には何か理由があるんだろうか、なんて考えていたんだけど、そういえば、白と黒の動物ってけっこういるんだよね。シマウマ、

パンダ、アデリーペンギン、シャチ、クジラ、スカンク、ホルスタイン、ホワイトタイガー、マレーバク、ダルメシアン…。ちょっと考えただけでもけっこういるなぁ。鳥とか蛇にも白黒はいそうだし、虫にもいそうだ。

◉8月6日(日)
夜、チエさんに会いに行く。青森から帰ったばかりだと言うチエさんは、自分のことをずっと動いていないと死んでしまう「マグロ」だと言っていた。マグロはチュールになるから、チエさんはもしかしたら美味しいんだろうか。なんてことを考えながら、久しぶりに外で夜風に吹かれながら楽しい夜を過ごした。やっぱりエアコンの風よりも自然の風の方がダンゼン気持ちいいよなぁ

8月7日(月)
きょうはちょっとムカついてる。なぜか。それはワミさんの「ぽんずさんてさぁ、なんも考えてなくてさぁ、一年中夏休みみたいでさぁ、ダラダラできてさぁ、いいよね〜。」という何気ないひと言。悪気はないんだろうけどデリカシーもない。
ムカついたので、ボクは決めた。この夏は白黒つけてやろうじゃないの。おととい発作的に思いついた白黒動物について研究してやろうと思う。ムカついたからってなんでいきなり白黒の研究なんてことになるのか自分でもサッパリ分からないけど、とにかく白黒つけようと思う。この夏は。だったら、身近にいる白黒のねぎま先輩を研究すればいいじゃん、という向きもあろうとは思うけど、先輩を研究すると、きっとこうなると思う。

<ねぎま先輩についての研究結果>
◎肛門腺を小出しにする。クサイ。
◎いつも目やにがついている。キタナイ。
◎爪がめっちゃ尖ってる。イタイ。
◎いちいち声がでかい。ウルサイ。
◎でも、意外と毛がふわふわ。キモチイイ。

こんな感じ。これって研究というよりただのディスりじゃん(ひとつだけ褒めてるけど)、という向きもあろうとは思うけど、おっしゃる通りです。ただの悪口です(ひとつだけ褒めてるけど)。ただ、クサイ、キタナイ、イタイ、ウルサイ、キモチイイというのが白黒猫に特有のものなのかどうかは分からないけれど、すべて真実。
あ、でも、勘違いしないで欲しいんだけど、ボクはねぎま先輩のこと、好きなんだからね。