南正人先生の鹿のウンチを採集 イン 金華山
この連休、宮城県の金華山に入りました。
麻布大学の南正人助教授が40年間の鹿の行動学を研究されていまします。 この金華山にはおよそ500頭の鹿がいますがそのほとんどの個体に家族家系図がわかる戸籍抄本なりが作られ、そして名前もつけているという、世界でも唯一の研究を続けて来られました。 鹿の行動の原点がデーターとして蓄積されています。 これを元にして次なるテーマの研究がされていくのです。 今回は鹿のウンチから鹿が家畜になり得るのか、人に馴染むには難しいのかなどを導き出す研究のようでした。 そしてその目的のために40年もの研究とが一緒になって仮説を現実のものに仕上げていくことの知恵ですよね。我々凡人にはない凄さです。研究とは時間軸を超えているんですね。
実際に南先生と麻布大学生の4人が鹿の後を(お尻を)追っかけてフレッシュな今まさにこの世の中に出たウンチを採取するところに同行させてもらいました。 大体2時間に一度くらいの割合でウンチをします。ですからじっとその一頭の鹿を追っかけて採集するのもいいのですが、鹿も危険を感じたら逃げていくわけです。なので鹿にインパクトを与えないで、慣らさせて自然にウンチをできる状況を作っていかねばならないわけです。 これが結構、大変で、1日で20ウンチを収集するだけに終わってしまったようです。
目標は60ウンチ/1日だそうです。 島ですから、野外ですから雨風嵐、天気だって同じじゃないです。 フレッシュなまさしく湯気が立っているウンチを採集して採取時間を書き、鹿を特定するために写真を撮って、ジップロックに書き込み、まずは保冷剤の入れた水筒に収め、それを90分以内に冷凍庫に保管するという。 時間との戦いも同時進行という過酷な状況で鹿のウンチは採取されていきました。 この中でトランシーバーがとってもよく活用されていました。
日常の中では今は携帯が主流ですが、この島では複数のグループが話せるトランシーバーの方が威力がありました。 交通費だけ支給でアルバイト代も無いそうだけど4名の学生たち、頑張っていました。 そのモチベーションがどこから来るものか、聞けなかったのが残念。 渡邊もせめて一頭分のウンチをとってみたいと思っておりましたが、帰る時間の30分前にめでたくミッション達成できて、その達成感とともに金華山から船に乗って帰って来ることができました。