年末年始に愛犬の体調管理で気をつけたいこと

年末年始は、人々にとって特別な時間であり、家族や友人と共に過ごす楽しい時期です。しかし、この期間には犬の体調管理が特に重要です。家族の活動が増える中で、犬にとっては普段と異なる環境や食事、生活リズムが続くことになります。そこで、犬の体調を守るために気をつけたいポイントを以下にまとめました。

1. 食事管理に注意する

年末年始は、どうしても食べ物が豊富になる時期です。家族や友人との集まりでは、おいしい料理が並ぶ中で、犬も食べ物を求めて近寄ってくることがよくあります。しかし、人間の食べ物は犬にとって必ずしも安全ではありません。

1.1 犬に与える食べ物に注意

年末年始に食べられる料理には、犬にとって有害な食材が含まれていることが多いです。例えば、チョコレート、ぶどう、レーズン、ネギ、玉ねぎなどは犬にとって毒性があり、摂取すると急性中毒を引き起こす恐れがあります。また、脂肪分が多い料理(例えばおせち料理や揚げ物)は、犬の消化に負担をかけ、胃腸不良や下痢を引き起こすことがあります。

1.2 犬用おやつを準備する

年末年始に犬が人間の食べ物に手を出すことを防ぐために、犬用の特別なおやつを準備するのが良いでしょう。犬用のクッキーやおもちゃを用意して、犬の興味を引くようにします。これにより、犬は人間の食べ物に目を向けることなく、自分の食事を楽しむことができます。

1.3 食事の量と時間を守る

年末年始は、飼い主が忙しくなることがあり、犬の食事の時間がずれてしまうことがあります。犬は規則正しい食事が大切ですので、食事の時間や量を守り、普段通りの食事を提供することが重要です。また、突然の食事変更は犬の胃腸に負担をかけることがあるため、注意が必要です。

2. 運動と散歩の管理

年末年始は、飼い主が忙しくなるあまり、犬の運動や散歩をおろそかにしがちです。しかし、犬の健康を保つためには、日々の運動や散歩が欠かせません。

2.1 散歩の時間を確保する

年末年始は飼い主の予定が詰まりがちですが、犬の散歩の時間を確保することは非常に重要です。寒さや悪天候の影響を受けることもありますが、できるだけ散歩を欠かさないように心掛けましょう。特に年末年始は体調を崩しやすい時期でもあるため、適度な運動をすることで免疫力が高まり、病気の予防にもつながります。

2.2 寒さ対策を忘れずに

冬は寒さが厳しく、犬によっては寒さが苦手な場合もあります。散歩時には犬に合った防寒対策をしましょう。特に小型犬や短毛犬は寒さに敏感なため、犬用のセーターやコートを着せてあげるとよいです。また、雪や凍結した地面では滑りやすくなるので、足元にも注意が必要です。

3. ストレス管理と環境の配慮

年末年始は家族や友人が集まることが多く、普段とは異なる賑やかな環境になるため、犬にとってはストレスが溜まることがあります。大きな音や人の多さ、環境の変化が犬にとって負担となり、体調を崩す原因になりかねません。

3.1 静かな場所を提供する

犬は騒がしい環境にストレスを感じることがあるため、家の中で落ち着ける静かな場所を用意してあげると良いです。犬が自分のスペースで休めるように、静かな部屋にベッドやクッションを配置して、飼い主が家にいなくてもリラックスできるようにします。

3.2 過度な刺激を避ける

特にパーティーや大勢の人が集まる場では、犬が過度に興奮してしまうことがあります。犬が疲れている様子を見かけたら、無理に参加させず、静かな時間を持たせてあげることが大切です。また、慣れていない人に過度に構われたり、抱かれたりすることはストレスとなることがあるため、犬が嫌がる場合は優しく配慮してあげましょう。

4. 予防接種や健康管理

年末年始は動物病院が休業していることが多いため、予防接種や健康管理を前もって行っておくことが重要です。

4.1 定期的な健康チェック

年末年始に体調を崩してしまうことを防ぐために、犬の健康状態を事前にチェックしましょう。ワクチンやフィラリア予防、ノミ・ダニ対策が済んでいるか、体調に異常がないかを確認することが大切です。

4.2 年末年始の旅行時の健康管理

年末年始に旅行を計画している場合、犬の健康管理はさらに重要です。旅行先での環境変化にストレスを感じたり、普段と異なる食事が与えられたりすることがあります。犬がストレスを感じないよう、普段と同じフードを持参し、必要であれば病歴書や薬を準備しておくと安心です。

5. 誤飲や事故を防ぐ

年末年始は、家の中が忙しくなり、小物が散らかることが増えます。犬が誤って食べてしまう危険があるため、特に小さな物や、食品以外のものには注意が必要です。

5.1 小物の片付け

お正月に使う飾りや小物は犬が口にしやすいため、犬の届かない場所に保管しましょう。特におせち料理に使われる食材や、年末年始に特有の飾り物(例えば、松かさや花火の飾り)には注意が必要です。

5.2 電気コードや毒性のある植物の管理

電気コードや人間用の飾り物が犬の目に触れる場所にあると、誤って噛んだり引っ張ったりすることがあります。また、正月飾りに使われる植物(例えば、松や千両)などが毒性を持つことがあるため、犬が届かない場所に保管することが大切です。

まとめ

年末年始は、犬にとっても飼い主にとっても楽しい時期ですが、普段とは異なる環境や生活リズムが犬にストレスや体調不良を引き起こす原因になります。食事管理や運動、環境配慮、健康管理などに注意を払い、愛犬が楽しく健康に過ごせるよう心掛けましょう。飼い主としての配慮が、犬の体調を守り、楽しい年末年始を過ごすために欠かせません。

 

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<写真:グラフィックデザイナー/フォトグラファー ほり まさゆき氏>