ペットショップで命を買わないで④

「ゴンゴン!」だれかがドアをたたきました。するとローズの入った箱をだれかが持ち上げました。そして、ドアがひらくとそのむこうから手がのびてきてローズの入った箱を持って行ってしまいました。わたしはローズに聞こえるように大きな声でさけびました。

 

「ローズ!ローズ!行かないで!」でもローズは何も言いませんでした。ただローズの入った箱からは悲しみのにおいがしていました。

その日から、わたしは笑えませんまでした。がんばっても・・・がんばっても・・・笑うことができませんでした。1週間・・・2週間・・・1ヶ月・・・2ヶ月。どのくらいたったでしょう。わたしのからだは大きくなっていました。もうだれも、わたしの前で足をとめることはありません。

 

そして・・・。その朝はきました。わたしはあの日のローズと同じように箱に入れられました。そして、あの日と同じいやなにおいのする人につれて行かれました。そして・・・。その朝はきました。わたしはあの日のローズと同じように箱に入れられました。そして、あの日といやなにおいのする人につれて行かれました。でも、わたしは箱の中でわらっていました。だってローズに会えるんだもんもうひとりぼっちじゃない。わたしはそう思うとなんだか嬉しくなりました。しはらくすると車がとまりました。わたしは箱にあいた小さなあなから、そとのようすをのぞきました。ドアが見えました。あのにおいがします。そして・・・。