のら猫inシャーリング工場
皆さんはシャーリングってご存知でしょうか?
例えばタオルがですが、タオルは普通、縦糸緯糸にパイルの部分があってタオルになるのですが、
そのパイルのループになっている部分を切り取って糸の断面が出て、密度の高い表面になって柔らかさとかフワフワ感になっていく、この切ることをシャーリングというのです。
先日桐生のあるシャーリング工場さんはそれを専門にしていまして、そのパイルを切っているときに出る破材、糸の切れ端は今現在どのようになっているのかを調べに行きました。
私が理事をしている他団体のサーキュラーコットンファクトリーは繊維のゴミを資源にをテーマにしていますので、そのシャーリングの時に出てくる破材を紙にできないか、また原料の調達先になってもらうべく破材の分別などをしてもらえたら紙の原料として買い取りますという交渉に行ってまいりました。
一週間に1トンくらいの破材が今は燃やされているのを紙の原料になるとしたら燃やしている暇ないでしょ!!!
そんなお話をさせてもらっている中で、なんと、大きな猫がミーティングをしている工場に我が家のごとくのしのしと歩いてくるのにはちょっとその迫力に目を見張りました。
そしておもむろに工場の真ん中に座ってお尻をなめ始めたんです。
そんな堂々たる姿を見ているとこれは、のら猫で会社では飼ってはいないんですって。
勝手に遊びに来て勝手にどこかに行っちゃうとのこと。いやびっくりでした。
もう3-4年は来ているようで、来たいときに来て、キャッツフードをごちそうされて適当にフラット出ていく、風来坊のようなのら猫ちゃん。
私の写真ををとるのに、最初のころは無視されていました、さぁ何なの?って感じでこちらを見てくれたスキに撮りました。
桐生は昔から繊維の街として特にシルクの機屋さんが多くて、いまだに三角屋根の工場さんも町の中には存在しています。
でもいずこも繊維産業は厳しいですからこの桐生でもたくさんの会社がクローズしています。今残っている会社はそれなりに時代に乗ってこられた会社だけですね。
今回訪問した工場も昔の量の10分の1位に減っているそうです。
だから跡取りなんかはいませんから、この代で終わってしまうというリスクをというか、全国の繊維関係の共通の悩みですね。
日本でものつくりができなくなるって、本当に恐怖ですね。
鹿の恵みをもっていってたのに、そのどら猫にあげることができませんでした。
残念、あの太々しい猫ちゃんがどんな風に食べるのか楽しみだったのになぁ。